海外研修生やインターンが、アメリカの研修先で放置される原因と対策

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グローバルなこの時代、研修生やインターンの形で海外研修をされている方が多くいらっしゃいます。

特に、アメリカでは海外留学生の受け入れも活発であり、日本人留学生が研修生としてアメリカの企業で働くケースもあります。

また、若年サラリーマンも、企業内のプログラムを利用して、インターンやトレーニーという立場でアメリカの関連会社で仕事をするケースもよくあります。

私もそうでしたが、アメリカでは大変多くのことが勉強になりました。

近年もアメリカは未だに世界の最先端を行っており、IoTやスタートアップ企業の分野でも凄まじい発展を遂げています。

また、世界一の他民族国家であり、日本とは大きく異なる文化や価値観に触れることもできます。

個人的に、アメリカでの研修は大変おすすめです。

しかし、アメリカでの研修にはリスクがあります。

それは、研修先で放置されるリスクが一定程度あるということです。

今回は、海外研修生やインターンが、アメリカの研修先で放置される原因と対策についてご紹介します。

ニューヨークで研修中の弁護士の悩み

先日、アメリカに留学していた頃に出会った日本人の友人と話をしました。

その友人は、日本の大手法律事務所に勤務する弁護士さんで、アメリカのロースクールを卒業後、現地のローファームで一年間研修をしたそうです。

それは大変勉強になったのでは?という話になったのですが、どうも友人のリアクションは良くありません。

詳しく話を聞いてみると、雑用レベルの仕事しか与えてもらえなかったようなのです。

元々、その友人は、M&A(Merger & Acquisition)と言われる組織再編に精通しており、アメリカでも同じ分野を学べるよう、研修先を選んだようです。

実際にその分野では有名なローファームでした。

そして、友人の望む通り、大型の合併案件のプロジェクトチームにもアサインされたようです。

しかし、回ってくる仕事は関連する契約内容の新旧表を作るばかりで、重要事項を決める会議等には一切呼ばれず、ただひたすら事務所で地味な作業をしていたようです。

その友人としても、ただの研修生がプロジェクトに深く関与することはできないことはわかっていました。

ただ、友人が我慢ならないのは、プロジェクトの進行度合いとか、契約内容の修正の背景とか、そういったものも一切共有してもらえないのはおかしいということでした。

また、友人はそのような事態の原因として、経営トップの弁護士が悪いのではなく、その友人との間にいる中間層の弁護士に問題があると言いました。

中間の管理職のところで詳細な情報が遮断され、友人まで詳細な情報が降りてこないことを嘆いていました。

アメリカ人は秘密主義か?

私は、この友人の経験と似たような話をいくつも聞いたことがあります。

彼のような日本の弁護士さんでも、コネクションだけを頼りにアメリカのローファームで研修して、基本的に放置されるといった例です。

また、企業の若手社員が、インターンやトレーニー等の名目でアメリカの支社や支店に数年間派遣される場合にも起こりがちな現象です。

たしかに、いくつもこのようなケースを耳にすると、アメリカ人は日本人に比べて秘密主義なのではないか?と疑ってしまいますよね。

日本人の感覚としては間違っていないと思います。

秘密主義という言葉が適切かはわかりませんが、少なくとも、日本人と比べると、情報共有をしない文化があると思います。

なぜなのでしょうか。理由は主に2つあると思います。

理由① アメリカが個人主義の社会であること

まず、アメリカ人は、日本や他のアジア諸国と比べて個人主義的な考え方を持っています。

基本的に人生は自己責任という考え方が強いのです。

一方で、チーム全体のためにという考え方は強くありません。

チーム全体のために振舞わなかったとしても、強く批判されることもないですし、周囲の目も気になりません。

そのため、自ら進んで情報共有しない傾向にあるのです。

理由② アメリカ人が自分の仕事領域に敏感であること

アメリカは日本と違って終身雇用制度がありません。

必要がなくなれば簡単にクビになってしまいます。

だからこそ、アメリカ人は必至で自分の仕事領域を守る傾向にあります。

前述の友人のケースで、プロジェクトチームの弁護士たちが各階層毎に必要以上の情報を自分のところで止め、下に降ろさないことも同じです。

すべてを開示することで、同僚や部下が自分の仕事を奪うことを防止するのです。

研修先で放置された場合の対策

大切なことは、自分から情報共有を促さなければ事態は進展しないということです。

アメリカ人としては、進んで情報共有をすることが当たり前ではないため、待っていても始まりません。

現地の上司や同僚を単独で説得することが難しければ、派遣元の日本企業や弁護士事務所の上司から直接掛け合ってもらうのでも良いかもしれません。

説得のポイントとしては、情報共有の質や量を上げ、自分自身の研修のクオリティをより良くすることが目的であることを強調することです。

同時に、相手の仕事を奪うものではないということも暗に伝え、相手を安心させることも大切です。

例えば、次のような言い方が考えられます。

アメリカ人に情報共有を促す説得英語文例①

研修生が自分で言う場合は以下の言い方が考えらえます。

Could you give me more details for my reference because it will be useful for me to do my work after I go back to Japan.

(参考のために、もう少し詳細を教えて頂けますか。私が日本に帰った後、とても有益な情報になります)

参考程度の情報共有を望んでいること、目的は、アメリカ現地で仕事を増やしたいからではなく、あくまで日本に帰ってからの仕事に役立てることにあることを強調しています。

アメリカ人に情報共有を促す説得英語文例②

日本にいる上司に言ってもらう場合には以下の言い方が考えられます。

Could you allow him to join the regular meeting on the project as an observer? Such experience will be valuable for his future working in Japan.

(彼がそのプロジェクトの定期会議にオブザーバーとして参加するのを認めてくれるか?その経験は、彼が日本で働く未来のために貴重なものになるだろう)

ミーティングで発言をするのではなく、あくまでオブザーバーとしての参加を望んでいること、目的は、将来日本で仕事をする際に役立つからという点を強調しています。

郷に従いつつも貪欲に

いかがでしたでしょうか。

郷に入っては郷に従えということわざの通り、海外ではその土地の文化や考え方に従う必要があります。

そうでないと色々うまく行きません。

例えば、前述の例で無理やり詳細を知ろうとしたり、プロジェクトに入り込んで行って、同僚達との仲がこじれては元も子もないのです。

しかし、アメリカでの研修という、せっかくの貴重な機会を無駄にしないためにも、貪欲ではある必要があります。

現地のマナー違反にならない範囲で、あの手この手で経験を積めるようにトライして行きましょう。

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この記事を書いた人

元アメリカ駐在員の純ジャパビジネスパーソン。日系メーカーに勤務。グローバル志向。次はヨーロッパへの駐在を目論んでいる。TOEICは990点(IP)。
三年間でTOEICを400点台から900点台まで上げた経験や、海外での仕事を通じて学んだ外国人とのコミュニケーションスキルやマインド等をブログや記事執筆の形で発信している。
翻訳やライティング、コンサル業務も展開している。

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