なぜ海外の接客は悪いのか?ポイントは終身雇用?

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『どうして海外のサービスは、日本と比べてこんなに質が低いのか。』

仕事やプライベートで海外に行った際に、そう思うことがありますよね。

特に、私が以前駐在していたアメリカの接客サービスの質は、日本に比べてとても低いものでした。

例えば、広いデパートやスーパーで、欲しいものがどこに売っているかわからないとき、店員さんに質問するときを思い浮かべてください。

日本であれば、「すいません、お菓子のコーナーはどこですか?」と、店員さんに尋ねると、大抵はとても丁寧に教えてくれるものです。

目印になる場所を教えてくれたり、その場所まで案内してくれる人もいます。

一方で、アメリカ人店員の対応は、日本人と比べて感じの悪い場合が多いです。

まず、”Excuse me”(すいません)と声がけをした時点の反応から、日本で言う「あ?」みたいな感じ。

“Where is snacks? I am looking for snacks.” (お菓子はどこですか?お菓子を探しています)

という問いにも、だるそうにされたり、ため息をつかれることもあります。

そして、黙って、お菓子コーナーがある大体の方向に向けて指をさすだけ。

そこまでの距離とか、目印になる場所とかの情報提供は一切なし。

むしろ、何で教えてやらないといけないんだくらいの態度です。

こっちからすれば、「いやいや、どこですか?」と思ってしまいます。

「もっと詳しく案内してくれよ、お前、店員だろ」と、思ってしまいますね。

もちろん、中には丁寧な方もいますし、店員への教育がしっかりなされている系列店もあります。

しかし、全体的に見れば、日本の接客サービスの方が圧倒的に優れている印象です。

なぜ、このような違いが出るのでしょうか?

これ、実は日本のサービスの質が高過ぎるとも言えるのです。

海外では、お客様は神様ではない

customer

日本では、お客様は神様という意識があります。

とにかく、お客様のために、できる限りのサービスを提供しようと心がけます。

他方、海外では、基本的にこういう発想はありません。

彼らとしても、お客様は大切ですが、あくまで商売の相手であって、神様ではないのです。

そのため、支払われる対価以上のサービスの提供は一切しないのです。

お金にならないことはしないんですね。

海外企業はそれでも生き残る

でも、客の立場としては、なるべく感じの良い接客サービスを受けたいですよね。

その方がリピーターも増えるだろうし、営業戦略としても、サービスの質の向上って重要なポイントと捉える経営者が多いはず。

それは、なにも日本だけでなく、海外でも共通する発想のはずです。

それなのに、海外のサービスの質が、いつまでも、日本に比べて良くならないのはなぜなのでしょうか。

一つの説明としては、海外の雇用システムが挙げられます。

終身雇用でないことが一つの理由

termination

海外では、日本と異なり、終身雇用は一般的ではありません。

企業は必要に応じて、従業員をリストラすることができます。

例えば、デパートの売り上げが下がった場合、アメリカ企業は、損失を補うために必要な程度で、従業員をクビにすることができてしまうのです。

一方で、日本では、未だに終身雇用が主流です。

日本の労働法上、会社は従業員を解雇することが基本的にはできない仕組みになっています。

売り上げが多少下がったくらいでは、大きなリストラもできません。

job security

この違いが、海外企業と日本企業との接客サービスの違いにも表れてきます。

アメリカ企業は、売上が悪くても、最悪従業員をクビにしてしまえば、帳尻が合うのです。

そのため、サービスに見合った支払いをする客だけを相手にすれば良いのです。

他方、日本企業は、売上が悪くなっても、従業員を雇用し続けないといけません。給料を払わないといけないのです。

そのため、客を手放さないよう、精一杯のおもてなしをします。

だから、日本ではお客様は神様なのです。

これからの日本の課題

日本の接客サービスの質が高いことは、普通に考えれば、良いことです。

海外からも、昔から日本のホスピタリティは高く評価されています。

ただ、海外に比べて、質を高く保ちすぎると、それに伴うコストがかかり、逆に競争力が下がってきます。

例えば、そのための従業員の教育コストや、客からのクレーム対応にかかる時間的コスト等です。

日本がこれからも世界でプレゼンスを保っていく上では、この辺りの考え方も多少見直した方が良いのかも知れません。

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この記事を書いた人

元アメリカ駐在員の純ジャパビジネスパーソン。日系メーカーに勤務。グローバル志向。次はヨーロッパへの駐在を目論んでいる。TOEICは990点(IP)。
三年間でTOEICを400点台から900点台まで上げた経験や、海外での仕事を通じて学んだ外国人とのコミュニケーションスキルやマインド等をブログや記事執筆の形で発信している。
翻訳やライティング、コンサル業務も展開している。

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